IT業界でのデザイナーキャリア設計
Webデザイナー、UX UIデザイナーを夢見る方々や今デザイナーとして働いて「10年後はどうなるか。」将来を悩んでいる方々にお役に立てればと考えます。
10年後の私は何しているんだろうか?大丈夫なのか?と思ったりしませんか?
「10年後には…会社でデザインチーム長として中間管理者くらいになれるかな?」など。
最近YouTubeの広告を見ても「 3ヵ月、(又は1ヵ月)でウェブデザイナーになれる」という広告をよく見かけるので..
IT業界で働きたいけど違う分野はハードル高いし、デザインなら専門知識が少なくても働けそう!と違う職集と比べて比較的にハードルが低いと認識されているようです。
IT業界でデザインは決定的に売上に及ぼす影響が少ないので(財政的に安定した企業を除いて)企業の立場から考えても、経歴15年目、20年目のデザイナーを雇うコストより5年目のデザイナー2人を雇うのが経済的で生産的という企業の事情もあるので、デザイナーとしてキャリア設計をするのはもっと難しいことかもしれません。
今の時代は120歳時代なので、
「長期的にデザイナーとしてどうやって行ければ良いのか?」
「デザイナーって将来性あるだろうか?」
「会社で仕事をするなら、代替不可能な人材になるようにどうすれば良いのか?」
などキャリアについて悩みがあるかもしれません。
目次 ➖
デザイナー職軍の中で年俸1億を超える夢のデザイナーはどんなデザイナー?
CD(creative director)、AD(art director、シニア研究員、パーソナルブランディング(靴、ファッションデザイナー、ヘアデザイナー )
美容、衣類業界の方に多い理由は需要が多く、市場のサイズが大きいためです。
売上の重要な要素が「デザイン」である分野で「プレミアム」がつきます。
そこに「業界での影響力」。ビジネス基本法則である1000人のファンを確保し、1万人にインスピレーション、影響を与えるインフラを形成できれば(インフルエンサー)、さらにシナジーを出すことができます。
あいにく、IT業界のデザイナーはプレミアムがつく「デザイン個性」より「使いやすさ、快適さ、汎用性の高い」デザインをすることが重要になります。
IT業界でのデザイン(U UXデザイナー、Webデザイナー)はデザイン業種の中では比較的に需要があり、賃金が他のデザイナー職よりは良いと思いますが、10年、15年、20年を積み重ねたときの年収上昇率は少いのです。
多くの企業では、知識をもとに一般的なガイドラインを守りながら、市場によって効率的に動けることを重要にしているので、デザインで影響力を発揮する道は狭いかもしれません。
自分の価値(または年収)を上げたい場合は、ビジネスでどれだけパフォーマンスを出せるかを自覚する必要があります。デザイナーは「見える部分を作るだけ」と考えているなら、業界で価値を上げるのには限界があります。
サービスへの理解と戦略を持って責任者レベルのデザイナーにならなければ自分の価値が上がりません。
それでは、IT業界のデザイナー(UX UIデザイナー、Webデザイナー)として影響力が高く、いい報酬を稼ぐデザイナーのなるのにはどうすればいいでしょう?
1. 企業内でプロジェクトの企画から全般をマネジメントできるUXデザイナーに成長する。
Photoshopを使える、Skech,xdなどのツールを使える単なるオペレーターはデザイナーと言えません。
担当する業界の知識やシステムに対する理解をベースにした効率的なデザインが設計できるUXデザイナーを目指すのが良いと思います。
IT業界は多くのリファレンスもあるので、間接的に経験をすることもできます。実際、海外ではUX UIデザイナーは深いインサイトのあるデザイナーとして成長します。
また企画能力にフロント能力まで備えたT字型人材になると他のデザイナーと比べて代替不可能な人材になれると思います。
2. スタートアップメンバーあるいは共同創業者になる。 (co-founder or Stock option)
最近はスタートアップ企業も多くなり、スタートアップで働くデザイナーも増えています。
まず、自分がどんなキャリアを形成したいのかを考えてみることをお勧めします。
スタートアップ企業で働く、または共同創業者になるのは株式投資と似ていると思います。
会社に通う時間を投資だとします。スタートアップ企業で働くことは、自分が直接会社を運営するリスクを背負わずに会社を成長させる経験を得られることができる有益な時間です。
ここで経営者の立場で仕事を見ることを身につければ、どこに力を入れるべきなのか、どこに力を抜くべきなのかを知る自然と分かるようになります。そして、デザイン的にも改善について柔軟に思考して対応することができます。
経営者の観点で解決策を悩むことができてアウトプットを出せれる、こういった環境に自分を置いて短い間に大きく成長できた方々をたくさん見ました。でも部分は個人の性格差があるかもしれません
私は自分で主導的に動きたいタイプなのですが、安定した生活をもっとも価値があることだと考えている方にはこちらの話は合わないかもしれません。
また、自分が主導的で情熱的であっても、会社では「適切に」空気を読むセンスが必要です。
なぜなら、いきなり成功するケースより仕事を通して学んで、成長して、機会を掴むといくケースが多いので、創業で成功するデザイナーになるためには、学ぶ姿勢、柔軟な思考ができる必要があります。
自分が貢献して一緒に成長し、報われ、長く働ける会社を探すのは確率的に低いことでとても難しいです。
代表の資質とその産業市場についての理解も必要になります。
一般的に共同創業の場合は知人の縁を基盤で大学の同期が集まって社会経験なしから創業してお互い成長しながら信頼を刻んでいく場合が長く事業を続ける傾向があります。
自分からスタートアップ、貢献したい一緒に成長できるような会社を調べて、行動して上手くできたケースもたまにあります。
3. フリーランサーになる。
場所や時間にこだわらないデジタルノマドになることができます。
つまり、能力があればどこでもフリーランサーで仕事をすることができます。
フリーランサーはデザイン能力+営業力が必要です。フリーランスなら営業力はとても重要です。
営業がうまくできて仕事を受注することができれば、本人が受け取った月給より高い金額でプロジェクトを受けることで収入を高めることができます。
ここで注意することは、安定した生活を送るためにフリーランスで正社員の手取りと同額を得るのには正社員の収入の2倍を稼ぐ必要があります。 (源泉徴収、税金など自分ですべて処理しなければならないので…)
ちなみに、プロジェクトを受注する時にデザイナーはエンジニアと自分の報酬が違うと悲しむ必要はありません。
デザイナーはエンジニアよりプロジェクトをすばやく完成させることができます。
SIでエンジニアがより多くの報酬を受け取る理由は、プロダクトが稼働しなければ売上を出すとができないからです。
エンジニアには機能実装という山があり、それを登り切るうことが第一の目標です。
機能実装のためにやることも多くて、もし企画が間違っていても気づかずに開発を進めてしまうこともあります。
デザイナーは、画面を設計する工程から企画を理解して作業するので、画面の設計に慣れている方はユーザーフローを考えて動作まで設計できる余裕を持つことができます。
徐々にキャリアが積み重なるほど、ツールを利用して画面を制作する能力より、ユーザーフローや利便性を考えながら設計できる能力が重要になります。
「データをどこから受け取るようにするか、今持っている機能は意味のある機能なのか、どうすればもっと使いやすくなるだろうか。」など悩みながらデザインをすることで、競争力のあるデザイナーになれるはずです。
4. 自分のサービスを作る。「デザインの能力」が重要なサービスを作る。
コンテンツを中心としたプラットフォームのサービスすが多いですが、「デザインがメイン」あるいは「自分がよく知っている分野」のサービスを作れば、能力を発揮することができるでしょう。
創業の観点からみると、プラットフォームの理解があるので、システムを作るのにかなり有利です。
ビジネスをするために必要な基盤はシステムなので、ユーザーのニーズを分析して望むものを提供することができるUX UIデザイナーはもっとも有利です。
自分はuiuxデザイナーとして、大手企業から広告会社、ECサイト運営まで幅広く経験して、現在フリーランスUX UIデザイナーとして働いております。
デザイナーとしてのキャリア設計に正解はありませんが、こういう考え方もあるんだなという程度で読んでいただければと思います。キャリアに悩んでいるデザイナーに少しでもお役に立てればと思います。